バンダイ・ウルトラ怪獣シリーズ(1983)

ウルトラマン第21話「噴煙突破せよ」登場
毒ガス怪獣 ケムラー

 これまた強い怪獣。強い怪獣ってのは、すなわちウルトラマンが勝てない、苦戦する怪獣、要はスペシューム光線が効かない怪獣なんですが、そういうのはたいがい科特隊が倒すわけですね。科特隊最強じゃん、はずなんですが、不思議とあんまりそういう印象はないですね。一見地味な怪獣ですが、甲羅を開くと派手な模様があって、ガボラにも通じる、一瞬のイメージチェンジの妙を誇っています。また、口から吐く毒ガスの他、隠し武器っぽく尻尾からの光線もあったりして、防御、広域攻撃、ピンポイント攻撃と、オールマイティーな強さも魅力です。当初は下顎が2つに割れて開く予定だったそうで、デザイン的には背中の甲羅の開閉と対をなすイメージでしょうね。実際にはオミットされていますが、着ぐるみを見ると割れて作られてるのがわかります。

 かなり悲惨な部類のソフビです(笑)。そもそも四つ足の怪獣は地味になりがちなのですが、ソフビでは背中の甲羅を開かせるのが難しく、閉じた状態のままなので一層地味になってしまいます(それを解決するために、ブルマァク版では閉じた甲羅の上に、内部のような派手な模様を吹いていましたが)。しかもこいつは小さい、ポーズがペチャンコ、大きいはずの頭部もイマイチ小さい、と小じんまりしきってる上に、決定的なのはこの顔、というか歯!なんでしょね〜、この人間の門歯のような平たいスキッ歯は(^_^;)。なんかどこをとっても買ってもらえなさそうなソフビです。好きな怪獣なんで、新規造形での復活希望なんですが・・・

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